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2019年10月、木質バイオマス発電所が
愛知県半田市に誕生した。その発電所に隣接し、
燃料となる木質チップを供給するのが
フルハシEPOの新工場だ。
その新規プロジェクトに挑む環境技術部の
キーマン・毛利が新工場の完成までを語る。

建設予定地に“最適な青写真”を描く。

これまでに複数の新工場立ち上げに携わってきた毛利。敷地の大きさや地形は工場ごとに異なるため、重要なのは、さまざまな視点から現地の調査を行って機械のレイアウトを検討すること。
毛利が今回のレイアウトで特に気を遣ったのが、メインの破砕機を置くポジションだった。「破砕機は木材を叩いて砕くため、音と振動が発生します。それによって近隣に迷惑がかからないよう、多くのプランを幾度となく検討し、位置決めを行いました。」また、今回は時間短縮と木質チップの安定供給を狙った機械を導入。最初の工程で粗破砕を行い、次の工程でハンマークラッシャーにかけることで、騒音や振動が減って生産能力も2割ほど向上した。

新工場建設のパートナー企業を選ぶ。

工場の立ち上げには、導入する機材のメーカーや工場建設を取りまとめるゼネコンの協力が必要不可欠。毛利はベストな工場を創り上げるため、フルハシEPOの想いを共有できるパートナー選びにもこだわり、慎重な業者選定を行った。 導入する機材においても、2軸破砕するための機材の組み合わせやマッチングが重要となる。複数のメーカーから情報を取り寄せ、現場の第一線で指揮をとる工場長の意見も集約しながらメリット・デメリットを洗い出し、価格面でも比較を行いながら導入を決定した。

通常の工場立ち上げにはない“壁”に挑む。

「今回の新工場は木質バイオマス発電所に隣接し、発電所とはベルトコンベアでつながっています。そのため、発電所建設に関係する企業が通常よりも大幅に増え、その調整に多大な時間と労力が必要でした。」このプロジェクトの難しさを、毛利が語った。
「もっと効率を良くするには? 定期修理で工場が停まっているときの対応は? 重機の共有は可能か?」など、隣で建設が進む発電所の工程会議にも積極的に参加し、決めるべき事項を1つ1つ詰めていった。もちろん、プロジェクトの中には毛利の独断ではジャッジできない案件も出てくる。その際には正確な情報を上司にあげることを心がけ、スムーズな進行につなげた。

工事が進んでいくにつれ、図面上では確認できなかった誤差や調整点が出てくる。図面通りではあるものの、使い勝手の面から大幅な修正が必要となることもある。工期は死守しながらもより良い工場にするために、ギリギリの状態での建設会社との粘り強い交渉が必要となった。また、工事と並行して行政への許認可手続きや近隣住民への説明会なども必要となる。行政担当者と認可の交渉を重ね、営業部と協力して近隣とのコミュニケーションを深める活動にも尽力した。
今回の新工場および木質バイオマス発電所の稼働により、約5万kW、知多半島の住戸すべてをまかなえるほどの電力が生まれる。「新工場立ち上げプロジェクトは2019年3月で完了しましたが、工場はそこからがスタートです。燃料を安定的に供給するために、絶え間ない改善やメンテナンスを続けていきます。」毛利はそう、力強く話してくれた。